オンプレミスからAWSのマイグレーション方法をまとめてみた

オンプレミスからAWSへマイグレーションを行う方法について

AWS環境で新規構築する案件も多いですが、未だにオンプレミス環境で稼働する仮想マシンなどを延命のためにEC2へマイグレーションする事が多いです。
P2Cは流石にあまりないですが、V2Cはまだまだ多い印象です。
Windows2003とかもマイグレーションすることもしばしば・・・。
仮想化基盤で使用するハードウェアがEOLするけど、数台のためにリプレースがもったいないからクラウドに移行したいとかはやはりあるかと思います。
非破壊的なマイグレーションを求められるケースは多くあると思いますが、そんなケースに対応できる方法を本記事では紹介したいと思います。

Cloud Endureによるマイグレーション

大本命のマイグレーションツールです。昔は有償ユールでしたが、AWSが買収したことで無償ツールとなりました。(90日間制限などあり)
特徴としては以下の通りです。

  • エージェントインストール型
  • エージェントインストール時の再起動は不要
  • 物理サーバなども移行可能
  • Windows Server 2003などレガシーOSをサポート
  • 継続的なレプリケーションにより差分データの同期が楽
  • オンプレミスサーバを無停止でマイグレーションのテストが可能
  • データ転送の帯域制御も可能

大体のマイグレーションはCloudEndure使っておけばなんとかなるかー。というレベルで成功率は高いです。
エージェント導入時に再起動が不要なのは非常に助かります。
注意点としては以下の項目を気にしておいてください。

  • 再起動は不要だが、エージェントインストールが必要なので嫌がるお客様も・・・。
  • レプリケーション元のオンプレミスのサーバを再起動するとレプリケーションが1からになるl.
  • 90日間の制限があるので、エージェントインストールから90日以内でEC2へマイグレーションする必要がある。
  • エージェント型なので移行開始直後はCPU負荷などが高くなる。インターネット接続が必須

▽参考URL

https://future-architect.github.io/articles/20201021/

https://www.fujitsu.com/jp/solutions/infrastructure/construction/multi-cloud/aws/event-column/cloudendure.html

バックアップソフトウェアによるマイグレーション

Veeam Backup&Replicationを利用した移行方法を紹介しますが、個人的にはかなり使いやすいと思います。
特徴は以下の通りです。

  • エージェントレスでバックアップが可能
  • バックアップファイルからEC2へのダイレクトリストアが可能
  • Azureにも対応可能
  • エージェントインストールをすることで物理サーバも対応可能

レプリケーションの仕組みではなく、バックアップファイルからリストアをするのでマイグレーションのインパクトが非常に小さく済みます。
ただ、カットオーバー時のデータ同期時間を最小にしたい場合は常時レプリケーションのCloudEndureが良いですね。
マイグレーションテストはVeeamのほうが断然やりやすいです。
Community Editionなら10VMまで無料なので頑張れば無料でもいける・・・?

注意点は以下の項目です。

  • 基本は有償ソフトウェア、コミュニティエディションで移行できるかは不明
  • 管理サーバがオンプレミス環境に必要
  • リストアはインターネット経由でのみ実行可能

▽参考URL

https://www.fujitsu.com/jp/solutions/infrastructure/construction/multi-cloud/aws/event-column/veeam.html

AWS Server Migration Serviceよるマイグレーション

仮想化基盤の大規模移行の場合はSMSがまず選択肢に上がってくると思います。
特徴は以下の通りです。

  • 50のVMを一度に移行が可能
  • エージェントインストール不要なので既存環境への影響が少ない。
  • SMS自体の利用は無償で利用が可能
  • 増分レプリケーションが可能なので切替時のダウンタイムが最小に抑えられる

注意点は以下の項目です。

  • 物理サーバは移行不可
  • 仮想化基盤(VMware/Hyper-V)のみサポート
  • 移行用の中継サーバを仮想化基盤にデプロイする必要がある。
  • 帯域制御ができない。

▽参考URL

https://www.fenet.jp/aws/column/technique/362/

VM Importよるマイグレーション

最近ではあまり使いませんが、初期はこちらの方法をメインでマイグレーションするしかなかったです。

特徴は以下の通りです。

  • OVA、VHD、VHDX、VMDKからEBSボリュームが作成可能
  • 仮想ディスクをS3にどの環境からでもインポートが可能

基本SMSがVM Importの上位互換なのであまり特徴がないです。
ただ、中継サーバとか不要、仮想ディスクのデータ引っこ抜けばどの環境からでもS3にアップロードして
デプロイできるので、オフライン環境下の仮想ディスクをUSBに書き出し、インターネット接続可能な端末に接続してS3にアップロードなど
インターネット経路がない仮想マシンなどのマイグレーションにはいいかもしれません。

注意点は以下のとおりです。

  • ovaエクスポートなどは移行元マシンの停止が必要になる。
  • 物理サーバは移行不可。

▽参考URL

https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/vm-import/latest/userguide/vm-import-ug.pdf

ざっと主要なマイグレーション方法をまとめましたが、他にいい方法があれば教えて下さい!
あと、困っている方いらっしゃればtwiiterなりでお気軽にご相談ください。
ちなみに、移行失敗するときはWindows Updateを色々当ててみてください。
2003とかならSP2当てないと失敗するケースが多いです。基本.Net3.5はどのパターンでも適用必須などでお気をつけください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です