最近ではsoftware defined Networkやsoftware defined Storageなどソフトウェアで定義・制御されるインフラが一般的となってきておりますが、software definedの種類がどれくらいあってどのジャンルがソフトウェア化されているのかなど気になったので調べてみました。
世間一般的な用語ではなく、ベンダー独自のsoftware defined XXなどもありますが、software defined XXという単語で検索に引っかかったもの区別なく掲載します。
Software-defined infrastructure
software defined XXを包括する言葉であり、インフラストラクチャ全体を指しています。
SDIと略されることも多く、IaaS基盤全体またはデータセンター全体をすべてソフトウェア制御など行う場合はSDI対応の製品群などを使われます。
仮想化技術の総集がSDIと個人的には思っています。
AWS、Azure、GCPなど大手パブリッククラウドなどはどういった技術や製品が使われているかわかりませんが、すべてソフトウェア制御で全自動化されているんでしょうねー。
中小企業のクラウドサービスは内情的には手動で行っているところは多いので完全的なソフトウェア制御というのは実現できていない気がします。
https://blogs.itmedia.co.jp/itsolutionjuku/2015/05/sdi.html
SDIの代表的な製品
- OpenStack
- CloudStack
- Eucalyptus
Software-Defined Networking
software defined XXで最も成熟している技術はSDNだと思います。
各社ネットワークベンダーも独自のSDNソフトウェアや対応機種が出てきており、OpenFlowスイッチなどSDN対応のスイッチの一括設定などが簡単に出来るようになっています。
vlanを各スイッチ全部に通したり、ルーティングを各機種に登録したりなど手間がかかる作業が一括で行えるのは非常に楽だと思います。
https://www.sbbit.jp/article/cont1/33679
SDNの代表的な製品
- Big Cloud Farbric(Big Switch)
- VMware NSX(VMware)
- Cisco Application Centric Infrastructure(Cisco)
Software-Defined WAN
software defined Networkの派生ですが、昨今ではSDNよりもSD-WANの方が注目されています。
Offcie365などを始めとするクラウドアプリケーションの利用と、Web会議システムや動画のストリーミングなど大容量コンテンツの利用増加を背景にWANの最適化が重要視されています。
従来のインターネット経路を一括して本社のセキュリティ装置などに集約するような考えは運用にそぐわなくなってきています。
上記のような本社プロキシ構成は、拠点⇔本社の帯域が圧迫されるだけでなく、インターネット通信の帯域も逼迫してしまうため、各拠点からインターネット通信を出さざる負えなくなってきます。
そこで注目されているのがSD-WANの代表機能であるローカルブレイクアウトです。
ローカルブレイクアウトは、Office365やSalesForceなど特定のアプリケーションだけ拠点から直接インターネット通信させて、指定しないインターネット通信は本社のセキュリティ装置を経由するなど柔軟なネットワーク経路を設定することが出来ます。
https://xtech.nikkei.com/it/atcl/column/17/120800570/
SD-WANの代表的な製品
- Cisco SD-WAN Cloud onRamp(Cisco)
- FortiGate セキュアSD-WAN(Fortinet)
- Citrix SD-WAN(Citrix)
- Versa Networks
- Cladlepoint
Software-Defined Storage
SDSはストレージを一元管理して、リソースの拡張や利用をより自由度を高く出来る技術です。
SDS自体単独で導入するケースはほとんどなく、NutanixなどのHCIなどに搭載されています。
VMwareのvSANなども代表的な例だと思います。
大きなストレージプールを複数の機器をまとめて作るような技術なので拡張性が非常に高く、大規模環境にはうってつけだと思います。
https://www.jbcc.co.jp/pfs/sds/
SDSの代表的な製品
- VMware vSAN
- EMC ScaleIO
- Nutanix
- Nexenta
Software-Defined Architecture
ガートナーが使用している用語。
プリケーションサービスのための、ソフトウエアで定義されたアーキテクチャのこと。
Software-Defined Battery
Microsoftが定義しているバッテリーをソフトウェア定義することです。
Windows SDB アーキテクチャとも言うようで、複数の電池を有効活用出来るような仕組みのようです。
Software-Defined Compute
SDCは従来からあるコンピュートノードをソフトウェア制御する技術なので、仮想化技術がSDCにあたります。
VMwareやHyper-V、KVMなどの仮想化技術はSDCと定義しても良いと思います。
Software-Defined Data Center
SDDCと略されていますが、仮想化されたデータセンターの事です。
VMwareが昔から提言してきた単語です。
VMware Cloud On AWSなどでもSDDCは使われています。
Software-Defined Everything
SDxとすべてのソフトウェア定義の〜を指す言葉。
Software-Defined Media
視聴空間サービスのソフトウェア制御のこと。
Software-Defined Perimeter
SDPは、 ネットワークを経由した様々な脅威からソフトウエアやハードウェア、ユーザーの情報を守るための技術で、内部と外部という境界ではなく、ゼロトラスト環境においてソフトウェア上に新たな境界を作りながら、ユーザーやデバイスごとにデータなどへのアクセス状態をすべてチェックし、コントローラーが中心となって制御と管理を行います。
https://netfoundry.io/solutions/software-defined-perimeter
Software-Defined Radio
SDRはソフトウェア無線のこと。
その他メーカー独自の用語などありますが、代表的なSDI、SDN、SD-WAN、SDS以外は馴染みのない言葉が多かったです。
クラウド技術やHCIなどの台頭でインフラ全体を包括的に設定が出来るようになってきているので、個別設定などを意識せずに簡単にインフラ構築が出来るようになってきているので、利用者としては敷居が下がってきてありがたいですね。
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